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鍵はLTVにあり!D2Cにおける重要指標

鍵はLTVにあり!D2Cにおける重要指標

経営面を測る指標はビジネスにおいて重要ですが、D2Cの特徴やあり方を考えた時、重要視すべきは「LTV」です。

D2Cにおいて重要な指標とは何なのか?
今回は、事業指標として度々D2Cでも話題に上がる「LTV÷CAC>3」が、なぜ重要とされているかを解説した上で、
構成要素である「LTV」「CAC」についても掘り下げていこうと思います。

重要指標 LTV÷CAC>3

「LTV÷CAC>3」という指標を御存知でしょうか。
これはユニットエコノミクスとも呼ばれますが、簡単に説明すると事業の健全性を測る指標で、
「LTV÷CAC」の部分は『顧客の獲得費用に対する生涯収益』を表しています。

分解すると「LTV」と「CAC」の2つが出てきますが、簡単に定義を記載しておきます。

 

LTV (Life Time Value)

顧客がサービスを使う上で、生涯でどのくらいの額を使うかの指標。
代表的な計算式は以下の通りです。

 

CAC (Customer Aquisition Cost)

顧客一人を獲得するためにかかるコストのこと。
CPA (Cost Per Action)と似ていますが、CACは人件費や運用コストも含むので
より広い意味でのコストを表しています。
代表的な計算式は以下の通りです。

 

一般的にはLTV÷CAC>3が事業の健全性を示す基準となっていますが、
これが達成できていないと

「顧客を得るごとにお金を失っている」あるいは「投資回収に多大な時間がかかる」

といった状況に陥りやすく、事業を成り立たせることが困難となってしまいます。

 

なぜ3以上必要なのかという部分に関してですが、
“3”という数字はあくまで目安値なので、厳密にこの数字をクリアしなければならないわけではありません。
しかし、継続的な成長をしていく上で必要とされる『解約率10%以下』『CACの回収期間が12ヶ月以内』を満たすと、LTV÷CAC>3も概ね達成される関係性にあるので、広く3という数字が用いられています。

 

 

D2C企業もスタートアップ時は基本的に赤字スタートになる場合が多いので、
事業の安定化を図っていく上でLTV÷CAC>3は重要であるわけです。
以前の記事で、「儲かってるD2C企業はほとんどないのではないか」と述べましたが、
それはつまり、LTV÷CAC>3 を成立させるのが困難であることを示しています。

 

なぜ「LTV÷CAC>3」が重要か

ここまでの説明で、スケールアップを目指すD2C企業にとって、「LTV÷CAC>3」が事業の健全性を測る上で重要なことはおわかりいただけたかと思いますが、重要である理由は他にもあります。

 

それは、収益を上げるには究極的には
「CAC」を下げるか、「LTV」を上げるかしかないからです。
ビジネスの基本は「なるべく安く知ってもらい、なるべく長く(高く)買っていただくこと」ですが、この指標はその2つを端的に示しています。

 

「なるべく安く知ってもらう」・・・CACを下げる
「なるべく長く(高く)買っていただく」・・・LTVを上げる

 

しかし、このどちらかだけを追求してもいけません、
LTVがいくら高くとも、CACも高いままでは赤字の状態から抜け出すことはできませんし、
CACに固執しすぎると、ブランドへのエンゲージメントの低い顧客層を呼び込む(LTVの低下)危険性があります。

 

 

新規顧客の領域であるCACと、既存顧客の領域であるLTVのバランスを見ていけるのがこの指標の良いところです。
ユニットエコノミクスには他にも多く指標がありますが、この指標にこそ核となる部分があると私は考えています。

 

「LTV÷CAC>3」における「LTV」の役割と意味

では、「LTV÷CAC>3」をKPIとして、事業を進めた時に発生する問題は何でしょうか?
主なものは以下の2つです。

 

・スケールアップによりCACを安く維持できない
・プロモーションコストが増大している

 

どちらもCACに関する問題ですが、特に「プロモーションコストが増大している」は今の潮流
でもあり、取り組めば解決できるといった話でもありません。

ではどうすればよいのか?
LTV÷CAC>3を達成し、D2C事業を成功させていくための鍵は『LTV』にあります。
私が今回の記事のテーマをユニットエコノミクスでなく、『LTV』としたのもそこにあります。

冒頭にて「LTV」に関する簡単な説明はさせていただきましたが、
D2Cそして「LTV÷CAC>3」という文脈で見た時、「LTV」の持つ役割や意味は変わってきます。

 

まず、役割についてですが

「LTV÷CAC>3」おける「LTV」の役割とは「選択肢を増やす」ことにあります。

 

事業を軌道に乗せる上でCACを下げていくことは重要ですので、
獲得費用の安いチャネルを探したり、獲得効率を最大化させていくことはもちろん必要です。
しかし、どれだけ低く抑えていたとしても企業がスケールアップすればCACもその分増加していきますし、潮流としてCACが高騰するような自体も起こりえます。

そうなってくるとCACを支えるLTVの重要性が高まってくるのですが、LTVとはすぐに高めることができるものではありません。
だからこそ、スタートの段階からLTVを戦略的に伸ばすことで、増加するCACに対応するだけでなく、
状況に合わせて最適な選択肢を取れる収益を確保することが重要であるわけです。

 

次に、意味ですが

D2C企業における「LTV」とは「アイデンティティ」です。

 

カスタマーサクセスを何よりも重視し、従来のサービスでは満たせなかったニーズにアプローチする
ことがD2Cのエッセンスであるならば、「LTV」も当然高くなるはずです。
世界観を全面に押し出したサイトデザインや、商品の持つストーリー性など、D2Cを構成する要素は
多々ありますが、「ニーズを満たす」の部分は決してブラしてはいけません。

また、サービスの本質的価値が反映されやすいLTVは、今後D2C企業の競合が増えていく上でも
最も向き合うべき指標であると考えます。

 

最後に

今回はなぜ「LTV÷CAC>3」がD2Cの文脈で度々議論されているのか、
そしてその中でも「LTV」がなぜ重要であるかについてご説明させていただきました。

ビジネスを成功させていく上で「LTV÷CAC>3」は非常に重要な指標ですが、その中でも
「LTV」とはD2Cの核となるものです。
自社サービスの本質的な価値がそこに表れることを忘れず、こだわり抜くことで
CACとのバランスが保てる収益を目指していきましょう。

具体的にどのようなアプローチを取っていけばよいかにつきましては、
次の記事にて事例と共にご紹介させていただきますので、ぜひそちらもご一読下さい。

 

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